Tartufo Bianco (Tuber magnatum pico)

数ある秋の味覚のなかでもグルメファンの羨望の的は何と言っても"Tartufo Bianco" (アルバ産白トリフ)。
あたりに夕闇が迫まり、ピエモンテ名物の霧がランゲやロエロの丘陵に溶け込み始 めた頃、犬を連れた男達が用心深く足早に走り抜ける。彼らは、言わずと知れた トリフ採取人達です。それでは、まずはトリフのお話から始めましょう。

トリフとは地下生の塊茎茸で、まるで石ころのような形をして、椎茸や松茸といった 茸を見慣れた私たちにの目にはとても奇妙に映ります。
流れのほとりに近い森のポプラ、シナ、カシ、ナラなどの木に寄生します。しかし、 生育条件が揃わないと育たないため、その場所は限定されます。

そして、Albaが、この条件に見事にかなったトリフのたぐいまれなる聖地なのです。 この白トリフは、イタリアでしか採取されず、ピエモンテ以外ではマルケ州のペ ーサロ、アックァラーニャ、ウンブリア州のチッタ・ディ・カステロ、トスカーナ 州の一部とごく限られた地域なのです。そのため、黒トリフの倍以上の値で取り引き されます。

色は、白トリフと言っても実際は少し黄色見ががった茶色をし、割ってみると断面は 大理石模様をしています。形も凸凹していびつなものが多く、これは生育する土地の 砂利質によって生育が阻害されるためです。
大きさは、親指の先くらいのものから、大きなものは1キロ近いものまで。中でもその 年の一番大きなものは要人、名士に贈呈されるのが習わしだそうです。

さてその採取ですが、専門のトリフ採取人が訓練された犬の嗅覚を利用するという 伝統的な方法がとられています。最近はこのトリフ犬の為の訓練学校が出来たそう です。
昔は、犬の代わりに雄豚を使っていたそうです。これは雌豚とトリフの匂いとが似て いた為とも言われています(正直言ってトリフの香りは万人が好むタイプではない のです)。しかし、、トリフを見つけても先に食べられたり、引き離す時に指を食わ れた逸話もあるくらい、飼い慣らすのが難しく今ではほとんど使われていません。
トリフは毎年同じ根から育つので、其の場所は採取人だけが知っており、絶対に 口外する事はありません。それでも、毎年密猟者が増えているとのことです。

白トリフは軽くブラシで水洗いした後、生で皮ごと専用のスライサーで薄くスライス して、あらゆる料理の上にふりかけて食べます。新鮮であればある程その香りはあた りに充満します。トリフの香りを一番楽しめる料理は、何と言っても“目玉焼き” です。ちょっと意外に思われるかも知れませんね。高価なトリフと卵なんて。 でもトリフの香りや味、全ての魅力を一番に引き出してくれるのは、淡白な卵なん です。

この香りをオリーブオイルに移した小さな小瓶がアルバの町の至る所で売られて います。これでしたら、お値段も手頃で一年を通してトリフの香りが家庭でも 楽しめます。ほんの数滴料理にかけるだけで、とってもリッチな気分に してくれます。アルバで、いやイタリア中の大きなデリカテッセンで見かけたら、 是非お土産に買ってください。小さくてかさばらないし、ありきたりの土産より 珍しがられ、喜ばれる事間違いなしですよ。


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